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舟橋村学童保育室・設計コンペ

舟橋村学童保育室・建築設計公募型コンペティションにて、
学童保育の御提案をさせていただきました。

富山県内の一級建築士事務所14社(共同応募ふくめ16社)が参加し、
提案設計書により、審査会議による1次審査が行われ、5社が選出。

最終審査の5社による公開プレゼンテーション、ヒアリングが行われ、
住民からの投票数により最優秀案・次点案が選出されます。

結果は惜しくも、次点案となり、実現まであと一歩というところでした。
舟橋村ホームに結果ならびに全応募案が掲載されています。

これだけのたくさんの案のなかから選び抜かれた学童保育。
舟橋村の子供たちが羨ましいです。そして楽しみですね。

さて私たちの提案ですが、
予算内での実行のため、整形な平面・合理的な構造計画をベースとしつつ、
いかに自分たちの考え・コンセプトに沿って、学童保育にとって大切なこと・魅力的な空間を生み出すかを
軸に計画を行いました。

学童保育という用途から
学校と自宅の「あいま」にあって、「ただいま」と「よろしくお願いいたします」の共存。
内から外へと向かう「トオリ」を軸に、
のびのびとすごす体験的な創造の場と内省的創造(座って、読書や工作、宿題など)の場をしっかりとつくること
そのうえで、それらの場をつなぐ「あいま」と「よりみち」が生み出す、発展や探求へのきっかけとなる場を生み出すこと。
整形、リズミカルで、合理的な構造計画により、つよく、快適で質の高い学童保育が私たちの提案です。

5/1夕方に1次審査の結果が発表、5/7朝が2次審査だったので、連休はその準備に追われましたが、
私自身の設計に対しても、体験的でもあり自省的でもあり、また新たな探求へのきっかけとなるような
たいへん有意義な時間を過ごすことができました。

事務所としては、初めての設計競技への参加だったので、多少の不安もありましたが、
審査会議、住民のみなさまから次点得票と、魅力的に感じてもらえたことは、
また今後の設計の励みにしていきたいと思いました。 岡

富山県140年

今日で富山県が置県され140年との新聞記事がありました。

もともと歴史が好きなこと、古い建物に関わる機会もあったため、
地域に眠る歴史文化遺産を発見し、保存・活用して、地域づくりに活かす能力を持った
建築士等の専門家であるヘリテージマネージャーの資格を勉強し、取得しました。

私たちの住む入善町は、分権の父である米沢紋三郎さんの出身地です。

修了課題として、私の住む地域の文化財に推薦したい建物の調査をきっかけに、
とくに今も建物がのこる、江戸末期から富山県置県のころをへて、
大正、そして昭和20年ごろにかけての、入善町の様子について調査をしました。

調査に協力いただいた建物やそのお話し、生活や息づかいまで伝わりそうな大福帳、
図書館の奥に眠っていた古い地図、
当時大流行したという古葉書や文献なども収集し、まとめました。

現在の地図から米軍の航空写真、古地図や証言のレイヤーを重ねあわせると、
古葉書の写真もどこで撮られたものか?
どれくらいの時代か?なども見えてきて、非常に面白いです。

同じように生活していても、当時はここに何があってと思いを寄せたり
何気なく見ていた小路や建物、場所や地形が生き生きと輝いてきて、町の見え方が大きく違ってきます。
またその後、明治ごろの建物の調査に関わる機会もいくつかあり、
時代背景などを感じながらの調査は、ほこりまみれの屋根裏調査ひとつでも、深みや楽しさが違います。

新たなものを創り出すだけでなく、
100年以上前の生証人、その作り手や住まい手の息づかいにも面と向かうこともできるこの仕事。
歴史好きの私には、改めて魅力を感じております。

さらにいろいろな町へと視野を広げたり、ときにはもっと微視的な視点で
過去、現在、そして未来へといったレイヤーを重ねる視点、切り口を行ったり来たりしながら
地域や建築と向かい合いたいと思う今日この頃です。